バンコク観光の定番が、王宮エリアにある「バンコク3大寺院巡り」になります。そんなバンコク3大寺院の1つが、「ワットアルン」ですね。日本国内では、ワットアルンよりも「暁の寺」として名前が知られています。
ワットアルンの見所は数多くありますが、特に有名なのが「大仏塔と4つの小仏塔」「対岸から見るライトアップ」などがあります。遠目からでも、一際目立ってるのが大仏塔ですね。その大仏塔が、夜になるとライトアップされるんです。
ライトアップされた大仏塔は、まるで夜空に浮かんでるようで超神秘的です。さらには、対岸からチャオプラヤー川ごしにみると、川面に光がリフレクションして幻想的な光景になります。
以前は、王宮エリア観光というと、行くのがけっこう大変だったんですが、数年前に近くに地下鉄の駅ができて、とっても便利にアクセスできるようになりました。
今回は、「ワットアルンの見所と行き方」などをシェアします。さらには、現地で役立つように「服装規定・営業時間・入場料・おすすめシーズン」なども詳しく解説するので、ぜひ最後までチェックして下さいね!
ワットアルンの基本情報
「ワットアルン」はタイの首都であるバンコクの、バンコクヤイ川地区トンブリー西岸に位置する仏教寺院で、アユタヤ時代に創建されました。一般的には「ワットアルン」と呼ばれていますが、正式名称は「ワット・アルン・ラーチャワララーム」と言います。
その名前の由来は、ヒンズー教の神アルナにあると言われています。さらには、ワットアルンのアルン(タイ語で夜明け・暁を意味する)から、「夜明けの象徴」としても有名です。日本語訳で「暁の寺(あかつきのてら)」と言われるのは、アルンから来てるんですよ。
昔はオリーブ寺と言われていた
ワットアルンは17世紀から建立されてたと言われていますが、特徴である大仏塔(プラ・プラーン)は、19世紀初頭のラーマ2世の治世中に建てられました。元々は「オリーブ寺」として知られていましたが、ラーマ1世の即位前に「ワット・チェン」と改名されました。
しかし、ラーマ1世の死去により完成が果たされず、後にラーマ2世が修復を完成させ、「ワットアルン・ラーチャワララーム」と名付けられました。現在は「ワットアルン」として親しまれています。
大規模な改修工事が2017年に完了
トンブリー王朝からチャクリー王朝への移行後、エメラルド寺院とも呼ばれる「ワットプラケオ」に、「エメラルド仏」が移されました。また、ラーマ2世によって建立された本堂には、トンブリー王の遺灰が納められた台座があります。2013年から2017年にかけて大規模な改修工事が行われました。
日本人には三島由紀夫の小説「暁の寺」で一躍有名に
ワットアルンが日本人の間で有名になった要因の1つが、三島由紀夫さんの小説「暁の寺」ですね。新潮社より1970年に出版された、豊饒の海シリーズの第3巻のタイトルが「暁の寺」だったんです。
『豊饒の海』(ほうじょうのうみ)は、三島由紀夫の最後の長編小説。『浜松中納言物語』を典拠とした夢と転生の物語で、『春の雪』『奔馬』『暁の寺』『天人五衰』の全4巻から成る。最後に三島が目指した「世界解釈の小説」「究極の小説」である
出典元:Wikipedia
三島由紀夫さんが小説のタイトルにまでした理由は、ワットアルンが本当に美しい寺院だからだと思います。
ワットアルンの観光の見どころ
ワットアルンには数多くの見どころがありますが、その中でも絶対に外せないのが以下になります。
- 大仏塔
- 本堂
- 夜景(ライトアップ)
ワットアルンは大仏塔が印象的なので、本堂の存在に気づかない観光客が圧倒的に多いんです。本堂も素晴らしいので、ぜひ行ってみて下さいね。さらには、観光時間に余裕がある方は、ワットアルンのライトアップも超おすすめですよ!
大仏塔(プラプラーン)
ワットアルンと言えば、高さ66mの大仏塔(プラプラーン)が一番有名です。大仏塔の外壁には、中国製の陶器の破片が美しく散りばめられていて、特に圧巻なのはその秀逸されたレリーフです。装飾には色鮮やかな陶器のかけらが使われており、晴れた日には美しい輝きを放ってるからです。
インドラ神やガルーダ、猿神など、タイの神話に登場する神々の彫像も見られ、それぞれが繊細に装飾されていて、観光客の目を釘付けにします。世界中の観光客が、ワットアルンに来たら美しい装飾をパシャパシャと写真に撮りまくってるのも印象的です。
大仏塔に登ってみよう
ワットアルンの大仏塔には階段があり、中ほどまで登ることができます。せっかくなので、登ることをおすすめします。高いところから見下ろすので、バンコク市内はいつもとは違った表情に見えます。チャオプラヤー川や王宮の景色を楽しむことができるのもいいですね。
※以前は、上の方まで登れたのですが、いつの間にやら行けなくなってます。しかし、中ほどまででも十分かと思います
大仏塔の周囲には4つの仏塔がある
大仏塔の周囲には、4つの小さな仏塔(プラーン)が四方を囲む形で配置されています。仏塔の装飾には色鮮やかな陶器のかけらが使われており、晴れた日には美しい輝きを放ちます。
ワットアルンの本堂
ワットアルンには本堂があり、御本尊は、ラーマ2世の顔に似せて彫られたものであり、ラーマ2世の遺骨が台座に納められています。
巨大な2体のヤック(タイの鬼神)が本堂の入り口を守っています。この2体の鬼人は、タイの有名な古典である「ラーマキエン物語」に出てくる鬼ですね。高さが約6m以上もあるので、かなり存在感があります。
夜景(ライトアップ)
実は、ワットアルンはお昼も美しいですが、「夕暮れ~夜の風景」が圧巻なんです。特に美しいのが、夜景(ライトアップ)ですね。特におすすめが、チャオプラヤー川越しに見るワットアルンですね。
具体的には、ワットポーの近くにある、見学スポット・レストラン・カフェ・公園などから眺めるのが最高です!クルーズ船からも見えるので、超雰囲気がいいので大人気です。
夕暮れのワットアルン
ワットアルンはライトアップが有名ですが、日が沈むのを眺めながらの「暮れゆく変化」も超素敵ですよ。夕暮れのワットアルンには、やさしい光が届きます。夕日に照らされると、また違った雰囲気になります。夕焼け空とワットアルンが重なって美しいですよね。
漆黒の闇が周囲を包む
漆黒の闇が近づくにつれ、さらにハッキリとワットアルンの姿が見えるようになりました。ライトアップの5分前ぐらいですね。この時間のチャオプラヤー川は、クルーズ船の往来が多いんです。
クルーズ船の灯りとワットアルンがあうんですよね。汽笛なんかが聞こえてきそうな雰囲気で、旅情を感じるよね。
ワットアルンのライトアップ
ワットアルンのライトアップは、「18:30~19:00」ぐらいですね。なので、18時頃から「のんびりとワットアルン」を眺めることをオススメします。
チャオプラヤー川の水面にうつるワットアルンの灯りが、たまらなく素敵なんです!ライトアップされたワットアルンをじっくりと見ると、陰影がハッキリしてて美しいです。
※ワットアルンのライトアップ夜景時間はよく変更されるので参考程度にお願いします。
ワットアルンの服装規定・営業時間・入場料・所要時間など
服装規定
上記が、一般的なタイの寺院を巡る時の「おすすめの服装」ですね。
- 肌の露出の多い服装はNG
- 袖のあるシャツはOK/タンクタップはNG
- 長いパンツはOK/短いパンツはNG
- 長いスカートはOK/短いスカートはNG
※肩と膝を隠すのが、タイの寺院の参拝マナーなんです。
ただし、ワットアルンは、比較的に服装規定がゆるやかな寺院になります。女性が肌の露出が多い服装はNGですが、男性はハーフパンツでも問題ありません。
ワットプラケオを巡るなら
ワットアルンを観光する方のほとんどが、近くにある「ワットプラケオ(エメラルド寺院)」もあわせて観光すると思います。ワットプラケオは服装規定が厳しいことで有名なので、男性のハーフパンツは完全にNGです。
ですので最初から、ワットアルンもワットプラケオも、どちらも行けるような「キッチリとした服装」をおすすめします。
営業時間と定休日
ワットアルンの営業時間は、「08:00~18:00」となっています。定休日はありません。
入場料
ワットアルンの入場料は、数年前は50バーツ(約200円)でした。しかし、現在は100バーツ(約400円)になっています。以前は、大仏塔エリアだけが入場料の対象でしたが、今ではワットアルンの入口で入場料を支払います。
観光の所要時間
ワットアルン観光の所要時間は、約35分~60分みておけばいいと思います。ササッと巡るなら、所要時間はこんな感じになります。
- 5分 :入場から大仏塔まで徒歩
- 15分:大仏塔を散策
- 10分:本堂に移動しながら敷地内をちょい散策
- 5分 :本堂で参拝
ちなみに、大仏塔をじっくり見るなら、30分ぐらいは欲しいですね。
ワットアルン観光に最適なシーズンと時間帯
ワットアルンに行こう!と思ったとき、気になるのが「最適な観光シーズン」ですよね。頻繁にタイ旅行できる方は別ですが、ほとんどの人にとって「タイ旅行は大イベントの1つ」になりますもんね。
バンコクにある3つのシーズン
バンコクは常夏なので、1年中暑いとのイメージがあると思います。しかし、実はバンコクにも以下の3つのシーズンがあります
- 乾季:11月~2月
- 暑季:3月~5月
- 雨季:6月~10月
ワットアルン観光に最適なのは「乾季:11月~2月」
「ワットアルン観光に最適なのはいつですか?」と聞かれたら、真っ先に答えがあがるのは「乾季:11月~2月」になります。実は、このシーズンこそが、バンコク観光のベストシーズンだからです。なので、絶対に外したくない方は、このシーズンにあわせるといいですね。
他のシーズンにもメリットは多々ある
ただし、ベストシーズン以外の季節はダメかと言うと、そうでもありません。雨が降るので涼しかったり、暑すぎるので観光客が少なく、航空券の料金が下がるなどのメリットもあるからですね。
観光のおすすめ曜日と時間帯
ワットアルンをのんびりと観光したい方は、以下の曜日と時間帯をおすすめします。
- 休日よりも平日
- 午後よりも午前中
ワットアルン観光のおすすめ曜日は、平日ですね。休日は、地元タイ人と世界中からの観光客が多いからですね。ゆっくりと観光したい方は、午前中の時間帯をおすすめします。午後から人が増えてくるからですね。
ワットアルン観光における注意点
ワットアルンに限らず、タイの寺院巡りをするときの注意点があります。私たちは観光目的で寺院を訪れますが、地元のタイ人におっては祈りを捧げる神聖な場所なんです。タイのしきたりやマナーを守って、失礼のないようにしないといけません。
そんなタイの寺院の中でも、ワットアルンはタイ人の方が敬う「神聖な寺院」になります。地元のタイ人とあらぬイザコザをひきおこさないためにも、観光するときは、敬意を払って参拝させていただきましょう。
ワットアルンを観光するときの注意点が以下になります。
- 女性はお坊さんに絶対に触れてはダメ!
- 仏像に足をむける
- 写真撮影のときは仏像より低い位置で撮影
- 帽子やサングラスを外す
- 露出度の高い服装はNG
女性はお坊さんに絶対に触れてはダメ!
タイの仏教と日本の仏教は、同じ仏教ですが異なることも多いんです。その中の1つが、タイのお坊さんは、女性に触れたらダメなんです。女性に触れた瞬間、お坊さんが「今までの積んできた徳」や「修行の成果がなくなる」からですね。
仏像に足をむける
日本でも同様ですが、タイでは足の裏は不浄なものとされています。なので、足をテーブルの上に置くなどの行為は、日本人もタイ人も不快に感じる行動の1つだと言われています。なので、そんな足を仏様に見せるなどとは、もってのほかなんです。
写真撮影のときは仏像より低い位置で撮影
元来、寺院は仏様を祀って「祈りを捧げる場所」です。なので厳密に言うと、仏様を撮影すること自体が、とても恐れ多い行為になります。そんな場所で撮影させて頂くのですから、仏様に敬意を表して、撮らせて頂くという気持ちを忘れてはいけません。
帽子やサングラスを外す
日本の神社や寺院を参拝するときと同様に、帽子やサングラスを外すようにしてください。これは、目上の人、つまりは仏様への敬意にあたるからですね。
露出度の高い服装はNG
タイは基本的には暑いので、露出度が高くなる傾向があります。一般的な観光地やショッピングモールなら、なんの問題もありません。しかし、寺院でするのはNGです。厳密に言うと、寺院は観光ではなく、参拝する場所だからですね。
いつもはミニスカートやキャミソールで、露出度が高すぎるタイ人女性たちも、寺院に行くときは厳かな格好で行ってますからね。
ワットアルンへのアクセス・行き方
ワットアルンへの行き方には、以下の5通りのアクセスがあります。
- バンコク市内からタクシーやGrabで直行
- MRTイサラパープ駅からタクシーor徒歩で移動
- MRTサナムチャイ駅から徒歩&船で移動
- BTSサパーンタクシン駅から船で移動(おすすめ)
- ワットポーからワットアルンへ徒歩&船で移動(超おすすめ)
1.バンコク市内からタクシーやGrabで直行
ワットアルンへの行き方で一番簡単な方法は、泊まってるホテルの目の前でタクシーをひろって、そのままワットアルンに直行する方法です。ドアツードアなので楽ですが、デメリットも多々あります。
バンコク市内は、早朝から深夜まで慢性的に大渋滞するエリアなんです。なので、到着時間が全く読めません。いつもなら5分の距離が「2時間以上かかったよ!」とか、よく聞くのがバンコクなんです。なので、観光時間にメチャクチャ余裕のある方におすすめです。
2.MRTイサラパープ駅からタクシーor徒歩で移動
バンコク市内からMRT(地下鉄)でイサラパープ駅まで行って、そこからタクシーor徒歩で移動する方法ですね。ワットアルンの最寄り駅がMRTイサラパープ駅なので、ワットアルンから王宮エリアを巡りたい方におすすめですね。
タクシーなら約5分
MRTイサラパープ駅の近くで、流しのタクシーをひろえばいいですよ。所要時間は約5分ですね。ただし、渋滞してることが多いので、10分ぐらいかかることもあります。
徒歩は約15分~20分
MRTイサラパープ駅からワットアルンまで歩く方法ですね。私も何回も歩いていますが、バンコク市内とは少し違うタイを感じられるので好きですね。ただし、タイは基本的には暑いので、熱中症対策はお忘れなく。
ローカル感はある
ただし、MRTサナムチャイ駅と比べると、MRTイサラパープ駅周辺は「観光客の数が圧倒的に少ない」です。けっこうローカル感が漂うので、そこらへんが気になる方は、MRTサナムチャイ駅をおすすめします。
3.MRTサナムチャイ駅から徒歩&船で移動
MRTサナムチャイ駅から徒歩で「ターティエン船着き場」まで行って、そこから渡し船でワットアルンまで移動する方法ですね。観光客も多々いるので、心なしか気持ちも楽なルートです。タイ旅行初心者の方におすすめですね。
ただし、このルートは、道中にワットプラケオやワットポーがあります。なので、このルートで来るなら、まずはワットプラケオやワットポーを巡ってからがおすすめですよ。
4.BTSサパーンタクシン駅から船で移動(おすすめ)
BTSサパーンタクシン駅から徒歩でサトーン船着き場まで行って、そこから船でワットアルンに行く方法ですね。ワットアルンの真横に船がつくので、この方法もおすすめですよ。さらには、道中がとっても楽しい船旅になりますしね。
具体的な流れは以下になります。
- バンコク市内から電車でBTSサパンタクシンまで移動
- BTSサパンタクシンから徒歩(約3分)でサトーン船着き場に移動
- ボートのチケットを買って、船に乗る
- 約20分でワットアルンの船着き場に到着
5.ワットポーからワットアルンへ徒歩&船で移動(超おすすめ)
私のおすすめは、ワットポーから徒歩で「ターティエン船着き場」まで行って、そこから渡し船でワットアルンまで移動する方法ですね。ワットアルンへの行き方で、一番のおすすめがこの方法です。
具体的な流れは以下になります。
- ワットポーの出口から徒歩(約4分)でターティエン船着き場へ移動
- ターティエン船着き場から渡し船で(約3分)でワットアルンに到着
まずは「ワットプラケオ&ワットポー」を巡ろう
ワットプラケオ&ワットポーを巡ってから、ワットアルンに行く方が観光の流れがいいんですよね。3つの寺院がありますが、優先順位で言えば「ワットプラケオ&ワットポー」の方が上なんですよ。
なので、まずはその2つを巡って「観光時間に余裕があるなら、ワットアルンもどうですか?」と私アドバイスすることが多いです。ワットアルンは対岸から見ても、けっこう楽しめるんですよね。
ワットポーからワットアルンへの行き方動画
ワットポーからワットアルンへの行き方を、実際に撮影してきました。まずはチェックしてみて下さいね!
旅行日数の短い方は「現地ツアー」もおすすめ
旅行時間がたっぷりある方は、個人でのワットアルン観光をおすすめします。しかし、時間が限られてる旅行者の方は「大手代理店の現地オプショナルツアー」を強くおすすめします。
個人でワットアルンのある王宮エリアを観光しようとすると、「タイに慣れてる私」でも1日観光になります。ですので、その日は他の観光地を巡るのは少々厳しいです。
現地オプショナルツアーがおすすめな理由
現地オプショナルツアーがおすすめな理由は以下になります。
- 短時間で複数の有名観光地を巡れる
- 日本語ガイド
- 余計な心配が減る
観光地は、日本語でガイドしてもらった方が絶対に楽しめるんです。ガイドさんが同行すると、観光地ごとの深い情報を色々と聞けますもんね。
ワットアルン観光をしてバンコクを全力で楽しもう!
今回は、ワットアルンの観光に関する、見どころや歴史、服装規定や入場料、さらにはアクセス情報をシェアしました。バンコク観光の王道であり定番が、ワットアルンのある王宮エリアになります。
今回シェアした情報で「あなたのバンコク観光」が、さらに楽しくなったら私は嬉しいです。では、全力でタイを楽しんで下さいね!
- 名称:ワットアルン
- 住所:158 Thanon Wang Doem, Wat Arun, Bangkok Yai, Bangkok 10600 タイ
- 地図:Googleマップで見る
- 電話:02-891-2185
- 営業時間:08:00~18:00
- 休業日:なし
- 料金:100バーツ(約400円)
- 公式サイト:https://www.facebook.com/watarunofficial