あなたは、タイの首都ってどこだと思いますか?「バンコク」と答えた方、正解です! でも、実は「バンコク」って、正式名称じゃないって知っていましたか?
そうなんです。私達は「バンコク」と呼んでますが、実は、地元のタイの方は「バンコク」とは呼ばないんですよね。
更に言うと、そんな「バンコクの正式名称」を知ってるタイ人は、ほぼいないと言われています。理由は単純で、バンコクの正式名称が「めっちゃ長い」から覚えられないんです。
「自分の住んでる街の名前を覚えてないなんて、大げさだよ!」と思った方もいますよね。いや、これ、どう考えても覚えるの難しいですよ。
だって、バンコクの正式名称って、めっちゃ長いからです笑
今回は、タイ国政府観光庁が認めるタイの専門家、タイランドスペシャリストの私が、「タイの首都の正式名称!実はバンコクじゃない」について紹介します。
タイの首都「バンコク」の正式名称は、タイ人でも覚えてない
世界中で「バンコク」と呼ばれているタイの首都ですが、これは外国人向けの呼び名なんです。ちなみに、バンコクの正式名称を覚えてる外国人は、ほぼいないと思います。
実は、タイ人でも覚えてる人の方が稀なぐらいですからね笑。その理由は単純で、タイの首都である「バンコクの正式名称」が、めっちゃ長いからです。
なので、世界一長い都市名で、ギネスブックに乗ってるとかの話もあるくらいです。まずは、タイの首都である「バンコクの正式名称」がどれくらい長いかチェックしましょう!
バンコクの正式名称(タイ語)
タイの首都である、バンコクの正式名称をタイ語で書くと以下になります。
実際のタイ語をチェックしたい方はこちら!
見慣れてない方にとっては「この文字は何?」となりますよね。上記の文字がタイ文字なんですよ。上記を見て、「めっちゃ長い!」と理解していただければ幸いです。
ちなみに、ほとんどの日本人には何を書いてるか、ちんぷんかんぷんだと思うので、上記のタイ語を日本語読みにして、その意味を確認しましょう
バンコクの正式名称の日本語読み&意味
タイの首都である「バンコク」の正式名称を、日本語読みすると以下になります。
音声(タイ語)で確認したい方はコチラをどうぞ!
※上記のタイ語発音を流しながら、日本語読みを追うと分かりやすいと思いますよ。
バンコクの正式名称の「日本語の意味」
バンコクの正式名称の、日本語の意味は以下になります。
天使の都 雄大な都城 帝釈天の不壊の宝玉 帝釈天の戦争なき平和な都 偉大にして最高の土地 九種の宝玉の如き心楽しき都 数々の大王宮に富み 神が権化して住みたもう 帝釈天が建築神ヴィシュカルマをして造り終えられし都
引用:タイ国政府観光庁
バンコクを紹介するとき、天使の都と言われることがあります。天使の都は、上記文章の冒頭から来ていたんですね。
なぜこんなに長い名前がついたの?
これは、昔、タイの王様が新しい都を建てる時に、この都への願いを込めて詠んだ詩がそのまま都市の名前になったからなんです。
詩の内容は、新しい都が繁栄し、人々が幸せに暮らせるようにという願いが込められています。
タイの首都をタイ人は「クルンテープ」と呼びます
タイ人は、バンコクを「クルンテープ」と呼んでいます。これは「天使の都」という意味で、とても素敵な響きですよね。
さらに言えば、タイの大きな都市だとバンコクという言葉は通じます。例えば、バンコク・プーケット・パタヤ・チェンマイ等ですね。
しかし、タイの田舎に行けば行くほど、「バンコク?何それ?」ってタイ人が大半なんです。タイ語があまり喋れなかった頃の私が実際に体感してるので、間違いないですよ。
クルンテープの由来はどこから?
クルンテープの由来は、バンコクの正式名称の日本語読みを思い出して下さい。「クルンテープ・プラマハーナコーン〜」から始まってましたよね。
この先頭の文字の、クルンテープだけをとって呼ぶようになったんですよね。ですので、タイ人同士の会話でバンコクが出てくることは稀ですね。
クルンテープのタイ語発音はコチラ!
ちなみにタイ文字でクルンテープは「กรุงเทพ」と書きます。しかし、メッセージアプリなんかだと、「กทพ」と端折ることがほとんどですよ!
ところで、「あなたは、バンコクの正式名称を覚えることができますか?」。実は、歌で覚えると楽なんだそうですよ。次章で、詳しく確認しましょう!
バンコクの正式名称の覚え方
バンコクの正式名称を覚えるのは大変ですが、タイのロックバンド「アサニー・ワサン」が歌った「クルンテープ・マハーナコーン」という曲があります。
この曲を聴けば、自然と正式名称を覚えられるかも知れませんね。あくまで噂ですが、タイ人の間では、バンコクの正式名称を暗記できたら、少し自慢できるんだそうです。
タイ人にカッコいいとこ見せたい方は、何度も何度も聞いて、覚えちゃって下さいね!「私も、いつかは!」という、気持ちだけはありますよ笑
タイの首都の名前「クルンテープ・マハナコーン」に変更したい理由
先日、日本経済新聞で下記の記事がアップされました。
タイの首都バンコクの英語名称を「クルンテープ・マハナコーン」に変更――。タイ政府による表記変更の発表に対して、市民らに困惑が広がった。タイ語でバンコクを指すクルンテープはタイ人に浸透しているが、国際的に認知度が高いバンコクの名称変更は混乱必至だからだ。
引用:日本経済新聞
つまりは、タイ政府が、バンコク→クルンテープに正式名称を変更したがってるって話ですね。「なんで今さら名前の変更するの?」と思う方がほとんだと思います。
前述したように、実はタイ人の中で、バンコクをバンコクと言う人は稀なんです。そうなんです。タイ人はバンコクと言わないんですよね。
タイ政府の気持ちもわかる
タイ人はクルンテープと言って、外国人はバンコクと言う。タイの首都バンコクの正式名称を、タイ政府が同じにしたい気持ちもよくわかりますよね。
私がタイ人の方とお話するときは、クルンテープしか使わないですね。バンコクを使うときは、日本のお友達と話す時くらいです。
まとめ
今回は、タイの首都「バンコク」の意外な事実についてご紹介しました。「バンコク」というのは外国人向けの呼び名で、現地の人たちは「クルンテープ」と呼んでいたんですね。
バンコクの正式名称は、タイ語で100文字以上にも及び、その長さは日本人だけでなく、多くのタイ人にとっても覚えきれないほどです。
この長い正式名称には、新しい都が繁栄し、人々が幸せに暮らせるようにという、当時の王様の願いが込められています。
「クルンテープ」という名前は、「天使の都」という意味を持ち、タイ人にとっては特別な響きを持つ言葉です。
バンコクの正式名称を覚えるのは大変ですが、タイのロックバンドの曲に合わせて覚えたり、タイの人と話す機会があれば使ってみたりするのも面白いでしょう。
この記事を通して、バンコクという都市に対する理解が深まったなら幸いです!